❶大人のバイオリン教室(60歳からの練習方法)
今回、第一回目ですが、今日からどういう練習をしていけば良いのか、どういうものの考え方をしたら良いのかを話していきたいと思います。
昨今大人になってからバイオリンを始める方も多くなりました。
バイオリンのメソードは鈴木メソードとか篠崎とか
いろんなメソードあります
鈴木メソードが終わったら、次に何をするかは先生の考えによってはずいぶん変わっていきます。
私はバイオリンを弾くなら、この曲をちゃんとやっとかなければいけませんと言うような曲を必ずレッスンに入れます。
時間のある子供は順番にやっていけばいいけど、大人になってからバイオリンを始めた人は、こういう曲を練習する時間もないし練習する必要はあるのでしょうか?
ピアノにしてもバイオリンにしても、システマティックに教則本は決まってますから練習を続ける事はそんなに難しくありません。順序通りやっていけば全くゼロから初めてメンデルスゾーンの協奏曲までたどり着く事は一般的には可能です。
イントロ少しなら弾いてもいいけど、それをちゃんと弾こうと思うなら、ドントやローデのカプリス
またはドウニスのエチュードとかカールフレッシュの音階とか練習しなければ、満足には弾けるようにはならないでしょう。
そもそもバイオリンって専門に勉強してる人だけの楽器でしょうか?
世の中のたいていの先生は子供の時からバイオリンを習い、遊びたいのもあきらめながらきびしく練習させられて、中には練習は嫌でなく進んでやるお子さんもいたかもしれませんが、そういう状況で育ってきてるから、自分が今度教える立場になったとき、やっぱりそういう環境を作ってしまう。
子供は基本遊びたいのです。
バイオリンが遊びだと言うと、なかなか進歩しない面があります。
やはりきちんと積み上げていかないと時間とお金の無駄になります。
外国では(ドイツやフランス イタリア イギリスとかアメリカなどのバイオリンがもともと発生した国々)、もっと自由にバイオリンを弾いています。
鈴木メソードも世界に広まって海外版もあったりして、とっても合理的にまとまってはいますが、それ以外の教則本もたくさんあるのです。
例えば、ホーマンの教則本などは二重奏で書かれており、しかもハ長調から始まっています。
これは鈴木のメソードとは全く違う発想です。
自分はバイオリンを教える時、やはり鈴木メソードを利用します。しかし、近頃これだけでは不十分ということがわかってきました。
多分、日本のバイオリンの先生のほとんどは、イ長調から教えるでしょう。私もそうです。
実はハ長調から教える方法と言うものをマスターすれば、もっと柔軟にバイオリンに向き合えると思います。
またバイオリンを教える教師はたいてい高価なバイオリンを持っています。だから生徒が19,800円で買ってきたバイオリンでレッスンに来たら『こんな安い楽器では教えることができない』『もっといい楽器を買ってください』とか『こんな柳のような弓では弾けない、最低10万位の弓を買ってください』とか先生はそういうことを言うようになるのです。
この事はバイオリンの敷居上げることだけではなくバイオリンに気楽に向き合う気持ちが萎縮してしまうことにもなります。
ものを大切にするという事はそれはそうです、が、、
大事にしすぎて気楽に楽器を触れないと言う状況は本末転倒になりますね。
ホントは質の良いものを気楽に触るというのが粋なことなんですがね。
について次回は話を進めていきます。
続く