《合奏前のチューニングについて》
合奏をするうえで、**チューニング(音合わせ)**はとても大切な準備です。
これは「演奏の前にとりあえずやること」ではなく、音楽を始めるための第一歩です。
プロのオーケストラでは、本番直前に慌てて音を合わせることはほとんどありません。
チューニングは、すでにリハーサルの前段階でしっかり整えられているからです。
弦楽器、特にバイオリンは、音を合わせた直後から少しずつピッチが変わっていく楽器です。
弦を替えたばかりの人、長く使っている人では安定の仕方が違います。
また、楽器を手で持つと体温で音程が変わり、
ステージに出て照明の熱を受けると、さらに音は変わります。
つまり、
『一度合わせたら終わりではない』
ということです。
だからこそ、演奏前に丁寧に音を合わせること、
そして必要があればすぐに微調整できることがとても大切になります。
プロの演奏家は、短い時間で素早くチューニングを直す力を持っています。
一方で、私たちがそこまでの技術をすぐに身につけるのは簡単ではありません。
そのため、アジャスターが4つ付いたテールピースを使うことや、
安定しやすい弦を選ぶことも、大切な工夫のひとつです。
また、ペグの状態が良いことはとても重要です。
回そうとしても動かない、逆に緩みやすいペグでは、正しくチューニングができません。
気になることがあれば、必ず先生に相談してください。
アンサンブルの前には、一人ずつ音を合わせる時間を取ります。
途中で「また音が変わっている」こともよくあります。
それは失敗ではなく、弦楽器では当たり前のことです。
チューニングを待っている時間は、退屈に感じるかもしれません。
でもその時間は、
とても大切な学習の時間です。
合奏は、みんなで一つの音楽を作るものです。
そのスタート地点が「チューニング」です。
音を大切にすることは、音楽を大切にすること。
合奏前のチューニングを、ぜひ意識して取り組んでいきましょう。