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🎻あらやんとバイオリン弾こか⑥🎻左手のタッチについて

🎻バイオリン🎻

🎻あらやんとバイオリン弾こか🎻

バイオリンの音色を良くするにはどうしたら良いか?

バイオリン教則本には右手は右手、左手は左手で解説があります。それはとても普通のことなのですが、大切な事を忘れていると思います。

それはどのような音色を出すのかと言うことです。教則本の中で文字でそれを表すのはとても難しいことですが、あえて何とか書き下ろしてみたいと思います。

バイオリンの音色は何で決まるのかと言うと、、

①楽器 バイオリン
②弓の音色
③その人の個性(耳です)

①は例えばクレモナの名器、19世紀のフランスの名器、あるいは新作のバイオリンの場合もあります。それぞれ持っている音色は違います。

②の弓はバイオリンと比べ一般に忘れられがちですが、実はものすごく影響があります。フレンチボウが一般に音色が明るくて良いとされていますが、イタリアの弓もあリます。またジャーマンボウもあります。もちろん日本製の素晴らしい弓もあります。1本ずつ音色が違います。

③の(その人の個性)と言う事ですが、①②だけで演奏している人が多い様に思います。

楽器が違ってもその人の持っている個性の音というのがあります。音作りではココが大切なところかもしれません。

単にバイオリンの音色といっても十人十色で一人一人体つきも違うし、男性女性でも音色は違ってくるし、またそれがバイオリンの面白いところです。この音は《あの人の音》だと思わせる個性を持ちたいものです。もちろん良いほうにです。

良い楽器と良い弓を持っているにもかかわらずひどい音色を出すプレイヤーもいます。反対にそんなに高価ではないのに良い音色を持っているプレイヤー思います。

さてどうしてこういうことが起きるのでしょう?

もちろん天性の才能と言うものはあると思いますが、後天的に教育されたことも大切です。どんな音色を求めるかと言うのはその人の求めるものですが、判断するのは耳です。

良い耳とはどういう耳でしょう?

ストラディヴァリウスや他の名器を分析してどれくらいの板の厚みで、どういうニスで、みたいな研究はし尽くされてれています。研究したところで音楽の中で音色は生きているわけですから、単に1つの音だけ聞いたところで良いとか悪いとかは決めれるものではないと思います。

良い音とはどういう音なのかでしょうか?

カーテンの向こうでクレモナのバイオリンと新作のバイオリンを弾き比べた場合、時に新作のバイオリンに軍配が上がることがあります。名器の音が素晴らしいと言うのは心情もあるのではないでしょうか。

さて音を作るときに指で弦を押さえるわけですが、開放弦を弾く時は左指は関係ありませんが、押さえたときに左指は立派なセンサーになるわけです。

《響》と言うものは次の事が合わさって出来上がります。

❶弓のスピード

❷弓の弾く幅

❸弓が弦のどこに置いて弾くか(いわゆるサウンディングポイントというものです)

❹弓の重さ(圧力とは言いたくないですが)

❹の組み合わせで良い響きができ上がります。

音にはフォルテとピアノがあります。しかしながらバイオリンは音量が大きいとは言え音量で音楽をする楽器ではありません。

バイオリンはニュアンスで音楽を作っていくのです。

大きい音は金管楽器や打楽器などが得意です。オーケストラではそのような楽器がないとベートーベンやマーラーの交響曲などでは迫力が出ません。

オーケストラのバイオリンの人数と言うものは16型だと普通バイオリンだけで30人の数になります。それで分かる様にバイオリンは11台はそんなに大きな音がするものではないのです。

しかしながら、バイオリンは1台でピアノからフォルテまで結構な音量が出ます。

一般にフォルテを弾く時は弓をたくさん使いましょうと言われることがあります。間違いではありません。弓を多く使ってフォルテを弾く場合もあります。しかし普通フォルテを弾くと言う事は弓が駒のほうに少し寄りますから弓の量は減ります。

反対にピアノを弾く時は弓を少なくすれば良いと言われますが、これも少しニュアンスが違います。オーケストラでは全員が弓を多くしてピアノをすると結構響いてしまうので弓を少なく使う場合もあります。ソロバイオリンでpを弾く時は指板の方に弓はスライドします。弓の量は多く弾かないと音が死んでしまいます。

音を作る時は右手と左手の協調なのです。

右手で弦に振動を起こしてそれをキャッチするのは左手の指先です。

左手の指先がセンサーです

他に顎が振動したり、裏板の振動を鎖骨が感じたりできるところはたくさんあります。しかし直接の振動を感じるのは左手の指先です。

皆さんの左手の指先は生きてますか?

ココがとても重要です。右手で起こした振動左手の指先で感じる、、それで真ん中に人間がいる。1つの循環ができるわけです。

いちど開放弦で良いですからGDの弦を弾いてみて下さい。そしてその時、あいている手で(左手です)そっと裏板の広いところを触ってみてください。ものすごく板が揺れているのを感じると思います。ぜひやってみてください。

ハイポジションでは左手の指先が立ちますので響きを感じ取ることが難しくなりますが、できるだけ常に左手の指先に振動を感じるようにしてください。

YouTubeの動画で指で弦を押さえるほかに、金属や鉛筆や消しゴムなどで押さえときの音色を実験しています。面白いです。ご覧になってください。

この音色を作ると言うお話は結局左手のタッチで右手のボーイングが良くなっていく根本的なところです。

このことについて書かれたことで覚えているのは、カールフレッシュのバイオリン教則本で『冬の寒い日、手がかじかんで冷たい時には、ぬるま湯に両手をつけて手を温めてから弾きましょう』そういうことが書いてあったのを記憶しています。

私はこの左手の振動を感じるって言うことを《左手のタッチ》といいます。

この事はものすごく重要なので引き続き書いて参ります。

(つづく)

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